眼記録

墓場夢子(眼)

しない

最低の深さが深いほど

最高の高さが高ければいいのに

 

幼稚園の時の話

根暗だからずっと覚えててたまに思い出す

 

私は入園した時にもらったかるたで

おばあちゃんと一生遊んでた

 

だから文と絵はすぐ繋がるし

5・7・5の文も覚えていた

 

幼稚園で、年明けにかるた大会が行われた

 

 

私は最強であった

 

 

恐ろしい速度でかるたを取ってゆく

1ブロック10人くらいで戦ってたけど

その速さは恐ろしかった

ぶっちぎりの最強の戦士

 

ある子が言った

「夢子ちゃんばっかりずるいー」

またある子が言った

「おもんない」

 

私は萎縮してしまった

知らない間に私以外の全員が

大きな不満を持っていた

 

そこからは力をセーブしながら戦った

 

最後は、負けた

ちゃんと、負けた

 

勝った子はとても満足気に

笑っていたのを覚えている

それを見た私は

とても安心したのも覚えている

 

結局、それ以降で私があんなに

最強だったことなんてなくて

人生のマックスの最強でさえ

棒に振ってしまう心の弱さ

 

心の弱さというと被害者っぽいけれど

単に他人の不満を

背負い込めない

器の小ささ

 

 

人と戦うゲームがきらい

 

すごろくとか、運のせいに出来るものしかいやだ

 

だれも悪くないんだから

わざわざ傷ついたり

わざわざ嫌いになったり

 

しないでいれたら

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