眼記録

墓場夢子(眼)

あまい

母に頂いた桃を手に取るが まだ早かったようでうまく剥けない 白くて柔らかい実から 甘い匂いが広がる 甘い汁がしたたる まだ早かったようでうまく剥けない ふと、これが少女に見える まだ頭の未熟な少女 十分な香りと十分な糖度最後の最後で一皮剥けない難…

しない

最低の深さが深いほど 最高の高さが高ければいいのに 幼稚園の時の話 根暗だからずっと覚えててたまに思い出す 私は入園した時にもらったかるたで おばあちゃんと一生遊んでた だから文と絵はすぐ繋がるし 5・7・5の文も覚えていた 幼稚園で、年明けにかるた…

今夜カレーライスにする理由

アリストテレス、ソクラテス、プラトン、ニーチェ、フロイト、ガンジー、マザーテレサ…思考は進化して進化して進化して、洗練されて洗練されて洗練されて、どんどん論理的になって無駄が省かれていった。 それはやがて喜怒哀楽も侵食しはじめ、まず最初にこ…

さらなる夏

物で溢れたワンルームに さらに夏がやってきた それでなくてもこの部屋は しょっちゅう滅亡と日常が やりあってて これらが奇跡的なバランスで 共存しているんだけど 夏があまりにも強くて 私は風邪をひいた。。

遠い世界で生きる○○ちゃんへ

「それでまた、○○ちゃんに色々と言われちゃうよ」 それ、というのは私の身勝手な作品作りへの姿勢である。私は今作りたいものしか作りたくないし、明日何を作りたいかなんて明日にならないと分からないし、明日には別に作りたくないかもしれない。 第三者に…

たいして美しくない昼休憩

世の中の汚いことは消えないというか美しい汚いは比較だから1つの汚いが消えても次の汚いが出てくる、自分が汚いにならないように生きたらそのしわ寄せは他人がかぶる、私は何があっても綺麗でいたいとか言う人はとても傲慢だなあと思う、その人は本当に綺…

マンションの外に出たら掃除のおばちゃんが水をまいてくれてた。 蝉の抜け殻が流されてぷかぷか浮いてた。 私は変人じゃないのに変人みたいな格好で区役所に向かった。