墓場夢子改めまして眼です。
まだ知らぬ誰かと交換日記したくて数年ぶりの更新となりました。
日々の気持ちで特筆すべきこと、そうでもないことを気ままに発信します。
今まで通り、嘘日記も多分載せます。
趣味の嘘日記が数年を経てライブのパフォーマンス演目になったから不思議です。
この頃の私は漫画を描いていた。
主な生息地はTwitter
@me_i_world_18
愛は贈るもの。
交換日記したいので、コメント欄にレス、個人的な日記、何か残して貰えると嬉しいです。
私はモカちゃんと呼ばれています。
本名は歩美(アユミ)なので、モカという派手な名前は本当の名前じゃないです。
苗字が「可茂(カモ)」なのでカモちゃんと呼ばれてて、小5くらいにそれが逆転してモカちゃんになって、中2の今日までずっとモカちゃん。
好きなものは音楽!バンド!最高ー!
好きな飲み物はほうじ茶ラテ。モカじゃないよ(笑)
あとは絵を描くことも好きかなぁ。得意なほうだし。
彼氏はいません。
気になる男子はいます!
同じクラスの吉崎です。
吉崎は隠キャ寄りだけど、選んでそのポジションにいるっていうか、音楽が好きで、結構コアなの聴いてて、将来絶対モテると思う。
本人もそのことちょっと分かってるっぽいし。(笑)
でも実際に今はモテてないところが良いんだよね!
他の女子たちが吉崎の魅力に気づいて噂し出したり、いつか吉崎が彼女を連れて歩いたりしてたら、私は吉崎のこと嫌いになっちゃうんだろうなって思います。
毎日、駅から家までの帰り道、夕日の写真を撮ります。
太陽の高い季節は、道の花とか、雑草とか。
気づけば染み付いていた習慣です。
いつか取らなくなる日が来るまで、毎日撮ると思います。
ペタペタペタ…
「作業興奮」という言葉があるらしい。
渋々やり始めた作業も、やり始めるとスピードが上がってくることをいう。
また、この「作業興奮」の力は後半から終盤にかけて発揮されるんだとか。
今まさに、クラス全体が「作業興奮」状態である。
ざわついていた美術室から、徐々に雑談の声が消え、今は静まり返っている。
誰もが「想像する自由な魚」を描くことに疑いを持たず、必死に打ち込んでいる。
私は美術が好きで、序盤から「想像する自由な魚」を描くことに打ち込んでいたので、皆の作業興奮の波に乗れず、今、逆に集中力が切れてきてしまった。
「想像する自由な魚」を描く、そもそも何のために?
皆が最初に思っただろう疑問を、ここでやっと持つ。
私の「想像する自由な魚」は、これは、果たして正解なのか?と不安にすらなってきた。
隣の席を見ると、モカちゃんの真剣な姿が目に入った。
真剣過ぎてすごい前のめりになってる。耳にかけた短い髪が垂れて頬に当たってる。
画用紙には青緑のような色を塗っていた。鉛のような重さが感じられて、だけど決して濁ってない、絶妙な色。
パレットには、綺麗に澄んだ青色から、混色して原形をとどめていない色の絵の具までがグラデーションになっていた。
モカちゃんは絵が上手だ。
でも、休み時間も描いてるとか、自己紹介で絵が好きとか言うわけじゃない。
モカちゃんといえば、明るい人柄と、かわいい容姿が最初にイメージされる。
確か、将来は保育士になりたいと言っていた。
モカちゃんは美術が得意だ。
たぶん、好きというより得意だ。
私は美術が好きだ。
だけど、才能はない。
夏休みが明けて、校内から市展へ選出される作品が発表された。
自画像や石膏デッサンに混じって、モカちゃんの魚が泳いでいた。
自分が想像した、自由な作品が選ばれるって、どんな気持ちなんだろう。
モカちゃんの気持ちは、きっとずっと分からない。
でも、なんとなく、モカちゃんが本当に自由に描いたわけじゃないということだけ、思った。
遠くで災害が起こって、バイトに来なくなった日野ちゃん。
同期の私がだいたいをカバーしてる。
日野ちゃんはラインのタイムラインに、普通じゃいられない、いれる人の神経が分からないとか投稿してて、それ見た先輩も彼女は心が優しいからだって心痛いみたいな顔してる。
…えっ、日野ちゃんに共感できない私ってもしかして優しくないですか?
こっちだって頑張って頑張って普通を守ってんだよ。一見普通に暮らしてるからって、私が何も思ってないなんて、あまりに決めつけてません?あまりにも配慮なくないですか?神経が分からないとまで批判して、もう暴言じゃないですか?
遠いところで災害が起こって、たくさんの人の生活が一変しちゃって、亡くなった方もいて、それに対して私だって出来ることはやりたいと思うけど、私は私の仕事をしなきゃこの場所の歯車まで狂ってしまうからすぐボランティアに飛んでいけるわけでもないし、コンビニの義援金以外よく分かんないし、だから概ね普通に暮らしてる私って、そんなに優しくないんですか?
苦しくなって引きこもって多分手首とか切ってる日野ちゃんがしなくなった仕事を私が引き受けてるわけだけど。私という帳尻合わせが存在するおかげで、あんたの欠勤が心優しい為だとか美化されてんの分かってる?
男性社員が「マジで心配だ」とか言うんだけど、日野ちゃんが?って感じ。仕事量倍になって毎日残業してる私は心配じゃないですか?
と言いかけて口を両手でおさえた。
言われてみれば私は生きてきて優しいと言われたことがないかもしれない、その点で日野ちゃんはこんな身勝手(あ、言っちゃった)をしても優しいからと言ってもらえる人生を積み重ねてきたわけだ。日野ちゃんのこと優しいなんて思えない私はやっぱり優しくないんだろう。
だめだ、今夜は絶対に寿司が食べたい、もう絶対に食べる。
東北、九州、西日本、全国に広がる被災地。全国に広がるボランティアの輪。
私は被災者でもボランティアでもなくて、来週からの期末テストに向けて昔の日本について暗記をしている。現代日本から取り残された気分だ。
先輩からのラインは無視している。期末前だし。
先輩に限らず他の人からラインが来ても無視するつもりだけど、先輩からしか来ないので結果的に先輩を無視している形に。
先輩は「嫌われたかもしれない。心当たりがなくてどうしていいか分からない」とツイートしている。
さらに13分後に「嫌なら言えよそういうとこムカつく」と尚も返事を煽ってくる。
それに対して先輩の友達らしき人がリプしたっぽいけど鍵垢で見えない。先輩は「うん😔」とだけ返信していて詳細は不明。
先輩がどうこうじゃなくて、単純に期末前だからと察してほしいけど、私が「期末前なので返事できません」って返事すれば済む話なのかもしれない。返事できないという返事ってなんだよ。
まぁね、たしかに、何も「駅前に霜降り明星がいる」の後から返事途絶える必要はなかった。
霜降り明星がいるのに返事しないのはおかしいよな。
…あと先輩のツイッターは監視してる私。リプまで辿ってる。期末前なのに。
私はきっと友達に言う「先輩が傷ついたアピールしてきてさぁ、え?そっち被害者なの?私が悪者なの?」。
友達もきっと言う「えーそこは察してよねー」「一人に向けたツイートする奴ムリ~」
こうして先輩はどんどん空回った変なやつとして認識されていく。私が無視さえしなければ、こんなことにならなかったのに。
ご愁傷様です。
ネットには被災地からの声が渦巻いてる。
報道陣が邪魔で支援物資が受けられないという不満。ウチの村も被害がひどいのに全く報道されず支援が届いていないという不満。これらが同じ数だけバズっていた。
それを流し見する私。期末前だし。